日本を代表する企業であるトヨタ自動車と言えば、多くの人はトヨタ生産方式やカイゼンという言葉が思い浮かぶだろう。しかし、高田氏は「トヨタのもう一つの強みは変わることを恐れないことだ!」と言う。創業以来の強みを伝承しながら、時には大胆にチャレンジする風土(伝統と革新)こそトヨタの強みなのだと。営業部門、マーケティング部門を中心に31年間をトヨタで過ごした高田氏は、アジア地域統括の新会社(Toyota Motor Asia Pacific)の立ち上げ、宣伝部門の分社化(Toyota Marketing Japan)を主導、キャリアの最後にはレクサスのグローバルブランド統括責任者として、レクサスを“クール”な高級車に生まれ変わらせた張本人である。企業がチャレンジ精神を持ち続け、改革を続けるためには組織のバックアップを引き出す個人の力が必要なのだ。
元トヨタ自動車 レクサスブランドマネジメント部長
A.T. Marketing Solution代表
私は1985年にトヨタ自動車に入社し、31年間にわたり商品企画、海外営業、広告・宣伝といった部門で「様々なトヨタ」を経験しました。その中で、「現地現物主義」、「カイゼン」といった企業文化を脈々と引き継ぎながらも、自ら変革への挑戦を続けていくことの重要性を学ぶことができました。私は2016年に独立し、現在は様々な会社のお手伝いをさせていただいていますが、企業を取り巻く環境が変わる中で、多くの会社が組織の変革に悩まれていると感じています。トヨタ時代の経験も題材にしながら、組織を変えるために必要なことや、マネジメントに求められる資質、行動等についてお話をさせていだだきます。
トヨタの強みであるカイゼン文化は製造現場だけの話ではない。事務部門においても、徹底した現状分析と問題解決の手法がOJT(教え教えられる文化)を通じて脈々と伝えられている。一方、最近では過去の成功に安住せず、トヨタ自身を変革する動きも活性化している。トヨタの両面を体験した経験から、トヨタの伝統的な強みと更にそれを変えていこうとする取り組みについてお話します。
1989年に誕生したレクサスは、究極の品質とおもてなしの接客によりわずか10年で米国ナンバー1の高級車ブランドとなった。その後も欧州、中近東、日本、中国にも導入を進めながら、2010年以降は大胆なブランドポジショニングの変更により進化を続けている。商品企画、ブランディングの両面から長年レクサスに関わってきた経験から、レクサスの戦略について具体的な話をするとともに、富裕層向けマーケティングについての示唆をご提供します。
日本発のグルーバル高級ブランド「レクサス」は1989年にアメリカから導入された。その成功の背景には「究極の品質」に加えて、販売店舗での徹底したホスピタリティにあった。特に、2005年の日本市場導入時には、「クルマだけではなくCS(お客様の満足)を売る」という掛け声の下で、今までの自動車販売の常識を超えた様々な施策が導入された。レクサスのおもてなしは、販売現場を「営業の場」を超えた「ブランディングスポット」に変えたのである。
多くの企業がマーケティングという言葉を使っているが、その定義や役割を明確に理解している社員は多くありません。トヨタ自動車での長年の実務経験や独立後の実例もふまえながら、「組織人として使えるマーケティング」、例えば、マーケティングとセールスのあるべき関係、マーケティングにおけるブランディングの役割等について分かりやすくお話します。
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