和田徹プロフィール

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「麒麟淡麗〈生〉」、「氷結」シリーズ、世界初のアルコール0.00%ビール「キリンフリー」、クラフトビールの先駆け「スプリングバレーブルワリー」など数多くのヒット商品を生み出した。手掛けたヒット商品の販売数はおよそ600億缶、売上高は9兆円となる。和田氏の商品づくりには共通点がある。それは「まだ見ぬ市場をつくった」商品であること。競合の追随ではなく、圧倒的なオリジナリティで、新たな市場を生み出してきた。これが「千に三つ」や「一生涯一ヒット」といわれる食品・飲料業界で大ヒット商品を連発してきた秘訣だ。そんな和田氏も入社してから12年間は冬の時代を過ごした。しかし、「ハートランド」や「一番搾り」を開発した師と呼べる上司 前田仁氏との出会いをきっかけにヒットメーカーとして歩みはじめる。師匠の薫陶と和田氏自身の試行錯誤がヒット商品を生み出す原動力となったのである。和田氏は自分のことを「子ども」だと言う。新しい出会いや経験、未来のことをキラキラとした目で話す。その純粋な姿勢こそがヒットを生み出す源泉なのかもしれない。

和田徹のプロフィール写真

和田 徹 わだ とおる

元キリンビール株式会社マーケティング部エグゼクティブ・フェロー
スプリングバレーブルワリー顧問/ファウンダー(前社長)
For the Planet合同会社 社長/ファウンダー
小千谷市プロジェクトアドバイザー

キリンでの33年間の商品開発やマーケティングの実務経験の中で、ありがたいことに多くのヒット商品を生み出すことができました。もちろん、その裏には更に多くの失敗があります。また、私は入社から12年間、何をやってもうまくいかず、今、振り返ってもダメ社員でした。そんな私ですが師である前田仁氏との出会いをきっかけにヒット商品の勝ち筋、要諦を体得していきました。一部の天才ではなく、誰にでもできる方法です。ダメ社員ができたので、嘘ではありません。また、商品開発者・マーケターだけでなく、新しいコトを始めたり挑戦する方にも役立つ方法です。
よりよい社会づくり・未来づくりを志し、具体的なアクションをとりたいと考える人たちがこの国にさらに増え、この閉塞した世の中をよい方向に変えていくエネルギーが高まっていくとともに、私の夢でもある「世界平和」に一歩でも近づけることができればと願っています。

和田徹

経歴

1961年
新潟県小千谷市生まれ。
1980年
慶應義塾大学経済学部 計量経済学(産業連関分析専攻) 入学。
1985年
慶應義塾大学経済学部卒。キリン・シーグラム株式会社入社。4年間首都圏の洋酒営業担当として毎晩深夜まで働く日々を過ごす。
1989年
念願の本社マーケティング部へ異動。国産洋酒(ウイスキー、スピリッツなど)のブランド・マネジメントや、ビジネス英語と格闘しながら輸入洋酒ブランド(バーボン、スピリッツ、リキュールなど)のマーケティングを担当。その後、ウイスキー、缶入カクテル、スピリッツ類の新商品開発を担当するもヒット商品にはめぐまれず。
1997年
キリンビール社 マーケティング部商品開発研究所へ異動。同社初の発泡酒開発プロジェクトに参加。
1998年
「麒麟淡麗〈生〉」を発売し、史上空前のヒット。そのまま同商品のブランドマネージャーとして広告・販促・PRなどを担当し、発泡酒カテゴリー全体の拡大をリードする。
1999年
キリン・シーグラム社マーケティング部へ復帰。新商品開発リーダーとして、ウイスキーやブランデー、台湾紹興酒、リキュールなどの開発に携わる。
2000年
再びキリンビール社マーケティング部に。チューハイ市場参入プロジェクトのリーダーとして新チューハイの事業開発を指揮。
2001年
「キリンチューハイ氷結果汁(当時)」を発売し大ヒット、チューハイ市場を一変させる。その後も2005年までチューハイやRTD・焼酎・リキュール類のカテゴリーマネージャーとして「氷結」ブランドのシリーズ展開やRTDカテゴリーでの新ブランド開発を担当。
2005年
キリン創業100年を機とした大型ビール新商品開発の特命プロジェクトの指揮を任命され、開発に着手。
2007年
満を持して「キリン・ザ・ゴールド」を発売するも、商品は失敗に終わり、ビールよりも苦い思い出を残す。飲酒運転やアルコールによる事件・事故を世界からなくしたい、という強い想いから完全ノンアルコールビールの開発に着手。
2009年
世界初のアルコール分0.00%の「キリンフリー」を発売。世界的なノンアルコール市場創造の火付け役となる。
2009年
英ディアジオ社とのジョイント・ベンチャー創設プロジェクトに参画。そのまま新会社(キリン・ディアジオ社)へ「ギネス」などビアブランド・マーケティングディレクターとして出向。
2011年
キリンビール社マーケティング部へ復帰。新事業(クラフトビール事業やシードル事業)創設プロジェクトを指揮。
2015年
キリンの社内ベンチャー「スプリングバレーブルワリー株式会社」の社長就任。立ち上げた自社ECサイト「DRINX」や直接接点であるフラッグシップ店舗限定ブランド「スプリングバレーブルワリー」を発売し、クラフトビール市場と飲料・食品業界全体を巻き込んだ「クラフト化」をリード。東京・代官山(2015年)横浜(2015年)、京都(2017年)、銀座ソニーパーク(2018年、SONYとの期間限定コラボ店)などに共創型フラッグシップ店舗(ブリュワリーパブ)「スプリングバレーブルワリー」を展開。
2018年
キリンビール社マーケティング部・事業創造部エグゼクティブ・フェロー。新規事業開発、新サービス開発(ホームサーバーやサブスクリプションなど)を指導の傍ら、次世代マーケッターやゼロイチ型開発者の育成に携わる。
2021年
キリンビール社を退職し、書籍『商品はつくるな 市場をつくれ』執筆開始、2022年3月に出版。フォー・ザ・プラネット合同会社を創設し、これまでの0→1(ゼロイチ)の市場創造・イノベーションの知見を活かし、商品づくりコンサルタントとして活動中。NPO政策塾「一新塾」卒塾(45期生)、「和の心」プロジェクト参画。生涯のビジョンである「世界平和」や地球環境保全、より良い社会を実現する新たなプラットフォーム構築を鋭意画策中。
2023年
小千谷市プロジェクトアドバイザーに就任。小千谷市長が設置した人口減少・産業振興・地域の魅力再生の3つの課題に対応するプロジェクトチームのうち、地域の魅力再生についての助言を行う。
代表開発商品
「麒麟淡麗〈生〉」 、「キリンチューハイ氷結」シリーズ、「キリンFREE」、「ハードシードル」、「スプリングバレーブルワリー」

講演内容

和田徹はウェビナー(ウェブセミナー・オンライン形式の講演)に対応可能です。オンライン形式の講演実施のサポートをしています。
全職位向け
『キリン「伝説のヒットメーカー」が伝えるヒットの極意~商品はつくるな市場をつくれ~』

一つの商品・サービスの誕生によって、生活や習慣が大きく変わるということは珍しくありません。「氷結シリーズ」はいままで”おじさんの飲むもの”というチューハイを若者でも手に取りやすく、飲みやすいお酒に変えました。また、ノンアルビール「キリンFREE」はお酒が飲めない人たちにも受け入れら、ノンアル市場を開拓しました。言い換えればヒット商品とはいままでの常識を一変させ新しい未来をつくるモノと言えます。講演では和田氏がキリンで学んできたヒットを生み出すための思考方法、アイデアの磨き方、商品実現の仕方までヒットの極意を凝縮して伝えます。商品開発に携わる方だけでなく、新しいコト・ビジネスを始めたい方や挑戦する方が学べる内容です。

「氷結開発プロジェクト~新市場を創造したイノベーションとその軌跡~」

氷結はビール市場が縮小していくなか、ビール以外で新たな道を創る商品として開発されました。氷結前、酎ハイは”オジサン”が飲むイメージが強いお酒でしたが、氷結後、誰もが手に取りやすいお酒に変わり、チューハイ市場は大きく成長しました。多くの人達、特に若者や女性に受け入れられるようになったのです。変化に対応できないものはいつか滅んでしまいます。だから変化に対応しなければならないと言われます。正解ですが、これからのビジネス環境では満点の考えではないかもしれません。氷結は変化に対応するのではなく、自ら変化を起こすことで、新しい定番としてキリンを支えるロングセラー商品となりました。講演では氷結開発を行った成功、失敗エピソードを織り交ぜながら、現状に満足することなく、常に新しい変化を主体的に起こしていくこと、そして、リーダーとして、どうやって周りを巻き込み、プロジェクトを成功させたかを伝えます。

「世界初のアルコール0.00%飲料をつくった理由~新規事業創造で社会に貢献する企業人の挑戦~」

なぜ、ビール会社がノンアルコールビールを開発したのか?世界初のアルコール0.00%飲料 キリンフリーの誕生の裏には開発者である和田のある想いがありました。それは飲酒運転を無くすことです。その想いが起点になり、現在では各社から多種多様なノンアルコール飲料が提供され、結果的にノンアル市場という新しい市場が生まれました。世の中の仕事はお客様(ステークホルダー)の幸せや問題・課題を解決するために存在します。本テーマは世界初のアルコール0.00%飲料 キリンフリー開発秘話や裏話を織り交ぜながら、新規事業創造に挑戦するモチベーション向上や、自分の仕事の意義を改めて考え、誇りを喚起させます。

経営者 / 管理職 / 開発担当者
「商品はつくるな市場をつくれ~未来の市場のド真ん中を射抜く~」
「ヒットを生み出す思考法~才能不要。必要なのは考え抜く力~」

ヒットの種となるアイデアはとても貴重です。たくさん集めた種のなかの一つからヒットが生まれる可能性があります。天啓のように降りてくるアイデアもありますが、多くの場合、ヒット商品のアイデアは発案者の思考の深さによるものです。また、考え意識しなければ、降ってきたアイデアを拾うことも難しいと言えます。多くのヒット商品を生み出した和田氏はアイデア出しのステップ、磨き上げのチェックリストなどいくつかの思考フレームがあります。講演ではヒットメーカーの思考法を伝えます。

管理職 / チームリーダー
「スプリングバレー・ブルワリー立ち上げの奇跡〜周りを巻き込み理想を築くリーダーシップ~」

構想十数年、最初に企画をあげたとき、社内からは猛烈な反対の声があがりました。スプリングバレー・ブルワリーはキリンの社内ベンチャーとして、妥協せず、組織の中での様々な抵抗や課題を突破して理想的なアウトプットに結びつけたプロジェクトです。講演では理想を実現する突破力、そして、チームメンバーをまとめ、より大きな力にするリーダー力について、開発時のエピソードを交えながら伝えます。

「キリンのリーダーシップ~メンバーの心に火をつける~」
「キリンのチームマネジメント~ヒットを生み出すチームづくり~」

飲料品は多くの人の力によって生み出されます。ビールであれば、企画、製造・生産、営業、マーケティング、デザインなど多くの専門家の知恵と力の結晶です。メンバーの心に火をつけ、一つの方向にチームが向かないとヒット商品は生まれません。言うは易しですが、メンバーはその道のプロ。一筋縄ではいきません。講演ではキリンビールでの経験をもとにリーダーシップ、チームビルディング、チームをまとめるコミュニケーションなどをお伝えします。

実績

講演

NTTデータ / 味の素 / BMW Japan / 川崎重工業 / 京都総合経済研究所 / 播州信用金庫 / 浜松いわた信用金庫 / 鹿児島銀行 / 多摩信用金庫 / 甲府信用金庫 / 桑名三重信用金庫 / イオン北海道 / 東京大学 / 学習院大学 / 日本文理大学 / 拓殖大学 / 熊本県中小企業団体中央会 / 日本経営合理化協会 / ジャパンショッピングツーリズム協会 / 小千谷商工会議所 / レディバードクラブ / 常陽銀行従業員組合 / 日経トレンドEXPO / マーケティング懇談会 / 丸の内ブランドフォーラム / スタートアップカフェ大阪 / 100人カイギ / WeWork / GENERYS その他多数

コラム
インタビュー
テレビ

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シブ5時 / NHKニュース

日本テレビ

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スーパーJチャンネル / 報道ステーション

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ワールドビジネスサテライト

フジテレビ

FNNスーパーニュース

新聞

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雑誌

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関連書籍

受講者の感想

「大企業の、大型商品をどのようにしてつくるか」のお話しだろうと思いながら参加させていただきましたが、企画、商品づくりの方法論は我々中小企業でも真似できる内容が含まれており、大変参考になりました。(経営者)
新規事業、新商品の開発は社業にとってもこれから重要な課題で非常に良い講演内容でした。(経営者)
チームでいい仕事をする為にどうやっていけばいいか質問にも対応いただき、聞きたいことを教えてもらいました。(経営者)
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書籍情報

商品はつくるな 市場をつくれ――キリン「伝説のヒットメーカー」商品づくり24の技法(ダイヤモンド社)

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